
大切な人を突然失ったとき、悲しむ間もなく「次に何をすればいいのか」という現実が押し寄せてきます。
病院のスタッフから「ご遺体をお引き取りください」と告げられ、頭が真っ白になった経験がある方も多いはずです。
「葬儀の日程もまだ決まっていない」
「深夜で、どこに連絡すればいいかわからない」
「とにかく、今夜だけでいいから安置してほしい」
この記事は、そんな状況に直面している方のために書きました。
高崎市でご遺体を安置するための施設の種類、費用の目安、そして火葬までの具体的な流れを、現場の視点を交えながら丁寧に解説します。
まず知っておきたい「ご遺体安置」の基本
安置とは何か・なぜ必要なのか
結論から言えば、安置とは「火葬が行われるまでの間、ご遺体を適切な環境で保全すること」です。
日本では、法律上、死亡後24時間以内に火葬を行うことは原則として禁じられています(墓地、埋葬等に関する法律第3条)。
つまり、どれほど急いでいても、亡くなった翌日以降でなければ火葬はできません。
さらに、死亡届の提出と火葬許可証の取得という行政手続きも必要となるため、現実的には亡くなってから最低でも1〜2日間、ご遺体を安置する場所が必ず必要になります。
しかも、ご遺体は時間の経過とともに変化が進みます。
適切な温度管理(ドライアイスや冷却装置による保冷)を行わなければ、ご遺体の状態を保つことが難しくなります。
だからこそ、「安置」は単なる「一時保管」ではなく、故人の尊厳を守るための重要なプロセスなのです。
安置が必要になる主なケース
安置が必要になる状況は、大きく分けて以下の4つです。
病院での死亡後、すぐに自宅や施設へ搬送できない場合。
自宅が集合住宅や狭小住宅で、ご遺体を自宅に安置することが難しい場合。
遠方に住む家族が集まるのに時間がかかり、葬儀の日程が決まるまで数日かかる場合。
深夜や早朝に亡くなり、翌朝以降でなければ手続きが進められない場合。
特に高崎市のような都市部では、マンションや一戸建てでもご遺体を自宅に安置することに抵抗を感じるご家族も増えており、施設安置を選ぶケースが年々増えています。
「自宅に連れて帰ってあげたい」という気持ちは大切ですが、現実的な事情から施設安置を選ぶことは、何ら恥ずかしいことでも、故人に対して失礼なことでもありません。
ご家族の状況に合わせた最善の選択をすることが、故人への一番の供養です。
高崎市でご遺体を預かってもらえる場所の種類
葬儀社の安置施設(最も一般的な選択肢)
高崎市でご遺体の安置を依頼する場合、現実的に最も多く選ばれているのが、葬儀社が運営する専用の安置施設です。
葬儀社の安置施設を選ぶ最大の理由は、「24時間365日対応している」という点にあります。
深夜に病院から突然連絡が来ても、24時間対応の葬儀社であれば、その日のうちにご遺体を搬送し、適切な環境で安置してもらえます。
具体的な流れとしては、まず葬儀社に電話し、「安置をお願いしたい」と伝えます。
すると葬儀社のスタッフが搬送用の専用車両で病院または自宅に来てくれ、ご遺体を葬儀社の安置室または専用の安置施設に搬送します。
安置室は通常、冷却設備が整えられており、ご遺体の状態を保つための環境が整っています。
また、多くの葬儀社では「遺族が安置室にお参りに来ることができる」環境を整えており、安置中も故人のそばで過ごせる場合があります。
高崎市内および周辺には、地域密着型の葬儀社から大手チェーンまで複数の葬儀社が営業しており、それぞれの安置施設の設備・費用・対応エリアが異なります。
高崎市斎場(公営施設)の安置対応
高崎市が運営する公営の火葬・葬祭施設として「はるなくらぶち聖苑・高崎市斎場」があります。
はるなくらぶち聖苑・高崎市斎場は、火葬のほかに葬儀式場も備えた複合施設です。
ただし、公営施設ならではの注意点として、直接の搬送受け入れや深夜対応については、施設の運営時間・規定に従う必要があります。
高崎市斎場への問い合わせは、高崎市の公式ウェブサイト(https://www.city.takasaki.gunma.jp)から関連情報を確認するか、高崎市環境政策課に直接お問い合わせいただくのが確実です。
公営施設は費用が抑えられるメリットがある一方、「緊急の安置受け入れ」という面では民間葬儀社の方が柔軟に対応できるケースが多いのが現実です。
自宅安置という選択肢
故人を住み慣れた自宅に連れ帰り、自宅で安置する「自宅安置」という選択肢もあります。
自宅安置の最大のメリットは、故人がかつて生活していた空間で最後の時間を過ごせるという、精神的な安らぎにあります。
特に、「病院で亡くなったけれど、家に帰してあげたかった」というご家族の気持ちに応えられるのが自宅安置です。
ただし、自宅安置を選ぶ際にはいくつかの現実的な条件を確認する必要があります。
まず、ご遺体を安置するための十分なスペースがあるかどうかです。
布団またはご遺体専用の棺を置くためのスペース、そして夏場や暖房の効いた部屋ではドライアイスの確保と管理が必要です。
次に、集合住宅(マンション)では、エレベーターや廊下の幅、管理規約上の制約がある場合があります。
葬儀社に「自宅安置を希望している」と伝えると、ご遺体の搬送後に自宅に安置するためのサポート(ドライアイスの定期交換など)を提供してくれる場合があります。
自宅安置と施設安置、どちらが正解ということはありません。
ご家族の状況と、故人への気持ちを大切に選んでください。
安置依頼から火葬までの具体的な流れ
STEP1|ご遺体の搬送・安置
病院でお亡くなりになった場合、担当医師が「死亡診断書」を作成します。
病院のスタッフから「葬儀社への連絡をお願いします」と案内される場合がほとんどです。
葬儀社に電話をかけ、現在いる病院の名前と場所、故人のお名前(フルネーム)、安置希望の場所(施設安置か自宅安置か)、を伝えると、葬儀社のスタッフがすみやかに対応してくれます。
搬送用の専用車両(寝台車)は、葬儀社によって到着時間が異なりますが、多くの場合、連絡から1時間程度で到着します。
病院によっては「提携葬儀社しか対応できない」と言ってくることがありますが、法律上、葬儀社の選択はご家族の自由です。
希望する葬儀社に搬送を依頼する権利は常にご家族にあります。
STEP2|死亡診断書の受け取りと死亡届の提出
搬送の手配と並行して、「死亡診断書」を病院から受け取ります。
死亡診断書は、葬儀の手配・行政手続きのすべての起点となる重要書類です。
必ずコピーを複数枚取っておくことを強くおすすめします(保険請求・年金手続き・相続など、後日複数の場面で必要になります)。
死亡診断書を受け取ったら、次に「死亡届」を提出します。
死亡届の提出先は、以下のいずれかの市区町村役場です。
故人の本籍地、死亡した場所の市区町村、届出人の現住所の市区町村、のどれか一つに提出できます。
高崎市でお亡くなりになった場合は、高崎市役所・各支所に提出します。
高崎市役所の公式サイト(https://www.city.takasaki.gunma.jp)で、手続きに必要な書類や窓口情報を確認してください。
死亡届は、死亡を知った日から7日以内に提出する義務があります(国外の場合は3ヶ月以内)。
葬儀社によっては、このような行政手続きの代行サービスを提供している場合もあります。
慌ただしい中での手続きが不安な場合は、葬儀社に相談してみてください。
STEP3|火葬許可証の取得
死亡届を提出すると、その場で「火葬許可証」が発行されます。
これが、火葬を行うために法的に必要な許可証です。
火葬当日、この火葬許可証を火葬場に持参する必要があります。
紛失すると再発行の手続きが必要になり、火葬の日程に影響が出る可能性があります。
葬儀社のスタッフに預けるか、ご家族が確実に保管できる場所に大切に保管してください。
STEP4|火葬の予約と実施
火葬許可証の取得後、火葬場への予約を入れます。
高崎市内の方が利用するのは、主に「はるなくらぶち聖苑・高崎市斎場」です。
火葬場の予約は、葬儀社が代行してくれることがほとんどです。
火葬当日は、火葬許可証を火葬場に提出し、火葬が終わると「埋葬許可証」が発行されます。
この埋葬許可証が、後日お墓へ遺骨を納める際(納骨)に必要となります。
安置にかかる費用の目安と注意点
葬儀社安置施設の費用相場
安置にかかる費用は、大きく「搬送費用」と「安置費用(安置室使用料)」に分かれます。
搬送費用は、病院から安置施設までの距離によって異なりますが、高崎市内での搬送であれば、おおよそ2万円〜5万円程度が一般的な相場です。
安置施設の使用料は、1泊あたりおおよそ10,000円〜50,000円程度が目安です。
安置日数が長くなればなるほど費用は加算されていくため、葬儀の日程を早めに決めることが費用を抑えることにもつながります。
また、ドライアイスの費用が別途かかる場合もあります(1日あたり7,000円〜15,000円程度)。
ただし、これらの費用はあくまでも目安であり、葬儀社によって大きく異なります。
見積もりを依頼する際は、「搬送費」「安置室使用料」「ドライアイス費用」がそれぞれいくらか、明細を必ず確認するようにしてください。
費用を抑えるために知っておきたいこと
費用を抑えながらも適切な安置を確保するためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。
緊急時であっても、搬送前に電話で概算の費用を確認することは可能です。
「搬送と安置だけお願いした場合、いくらになりますか」と具体的に質問してみましょう。
次に、公営斎場の活用を検討することです。
はるなくらぶち聖苑・高崎市斎場は公営施設のため、民間葬儀社の式場と比べてリーズナブルな費用で利用できる場合があります。
また、「葬儀は家族葬にしたい」「直葬を考えている」という場合も、最初からそれを葬儀社に伝えることで、不必要なオプションを勧められるリスクを下げられます。
消費者庁や国民生活センターには、葬儀費用に関するトラブルの相談窓口があります。
不安な点や疑問点は遠慮なく相談してください(国民生活センター:https://www.kokusen.go.jp)。
深夜・早朝・急な対応でも慌てないための準備

24時間対応の葬儀社の選び方
人の死は、昼夜を問わず訪れます。
特に、長期入院中の方を見守っているご家族にとって、「深夜に病院から電話が来たらどうしよう」という不安は常につきまといます。
24時間365日対応の葬儀社を選ぶ際に確認すべきポイントは、以下の4点です。
一つ目は、電話受付が24時間対応かどうかです。
ウェブサイトに「24時間受付」と記載があっても、実際には留守番電話につながる場合があります。
可能であれば、事前に深夜帯に電話して確認しておくのも一つの方法です。
二つ目は、搬送用車両が深夜でもすぐに手配できるかどうかです。
三つ目は、高崎市内および周辺エリアへの対応実績があるかどうかです。
「いざという時のために葬儀社を調べておく」という行動は、縁起が悪いことでも何でもありません。
むしろ、大切な家族のために事前に準備しておくことは、最高の備えです。
電話する前に確認しておくべきこと
深夜であれ昼間であれ、葬儀社に最初の電話をかける際には、以下の情報を手元に用意しておくとスムーズです。
故人のフルネームと年齢。
現在ご遺体がある場所(病院名・病棟名・部屋番号)。
病院の住所または最寄りの交差点名。
安置を希望する場所(施設安置か自宅安置か)。
連絡先として使える電話番号(折り返し連絡が取れる番号)。
これらを伝えるだけで、葬儀社側は迅速に動き始めてくれます。
「まだ葬儀の内容は決まっていない」「費用の話は後でいい」という状況であれば、そのまま正直に伝えて問題ありません。
最初の電話は「安置だけお願いしたい」という一点だけでも十分です。
「葬儀はまだ決めていない」場合でも安置だけ依頼できるか
安置のみの依頼は可能か
結論として、安置のみの依頼は可能です。
多くの葬儀社では、「搬送・安置のみ」のサービスを提供しています。
「今すぐ葬儀の形式を決める余裕がない」「家族が集まってから相談したい」「費用をもう少し調べてから判断したい」
こうした状況は非常によくあることであり、葬儀社のスタッフも慣れています。
ただし、現実的な注意点として、安置のみを依頼した場合でも、その後の葬儀を同じ葬儀社に依頼するよう暗に誘導されることがあります。
これは違法ではありませんが、「安置だけお願いして、葬儀は後から別の会社に依頼する可能性もある」という点を最初から伝えておくと、後のトラブルを避けられます。
後から葬儀社を変えることはできるか
安置を依頼した葬儀社と、実際に葬儀を行う葬儀社を変えることは、法律上は可能です。
ただし、実務上はいくつかの注意点があります。
まず、安置費用や搬送費用はすでに発生しているため、別の葬儀社に変更しても、最初の葬儀社への費用は支払う必要があります。
次に、ご遺体を安置施設から別の場所に移送する際に、追加の搬送費用が発生する場合があります。
そのため、「安置だけ依頼して、葬儀社は後から選ぶ」という場合は、最初から複数社に問い合わせを行い、見積もりを比較した上で判断することが理想です。
いずれにしても、冷静に動くことが難しい状況の中で、一人で全部を判断しようとする必要はありません。
高崎市の火葬場(はるなくらぶち聖苑・高崎市斎場)について知っておくべきこと
はるなくらぶち聖苑・高崎市斎場の基本情報
はるなくらぶち聖苑・高崎市斎場は、高崎市が運営する公営の葬祭施設です。
火葬炉をはじめ、葬儀・告別式に使用できる式場も完備しており、市民が利用しやすい総合葬祭施設となっています。
高崎市斎場の最新の利用時間・休業日・予約方法については、高崎市公式ウェブサイト(https://www.city.takasaki.gunma.jp)または施設への直接問い合わせでご確認ください。
公営施設であるため、高崎市民が利用する際は市外の方と比べて費用が抑えられる設定になっている場合があります(利用料金の区分については市の定める条例に基づきます)。
葬儀社を通じた予約が一般的ですが、ご家族が直接問い合わせをすることも可能です。
火葬の予約・混雑状況・待機日数
はるなくらぶち聖苑・高崎市斎場を含め、公営の火葬場は「空き状況」によって希望通りの日程に火葬できない場合があります。
市内で複数の死亡が重なった場合には、火葬まで数日待つ必要が生じることもあります。
これは、どの葬儀社を選んだかに関わらず、火葬場側の受け入れ状況によって変わることです。
火葬まで3〜5日程度かかるケースも珍しくはなく、その間もご遺体を安置し続けるための環境を確保しておく必要があります。
搬送・安置を依頼した葬儀社が、火葬場の空き状況を確認しながら最適な日程を提案してくれます。
「いつ火葬できますか」という質問は、搬送時から随時確認していただいて構いません。
葬儀社のスタッフは、ご家族の希望に沿った日程調整のサポートをしてくれます。
まとめ:今夜、まず一本の電話を
大切な人を亡くした直後というのは、人生の中でも最も混乱している瞬間の一つです。
何が正しいのか、何をすべきなのか、誰に頼ればいいのか、すべてが不明確に感じられる状況の中で、この記事を読んでくださったことに、まず心から敬意を表します。
この記事を通じてお伝えしたかった最も重要なことは、「安置はいつでも、誰に頼んでも、葬儀の内容が決まっていなくても依頼できる」という事実です。
今夜必要なのは、葬儀のすべてを決めることではありません。
今夜必要なのは、ただ一つ。
「ご遺体を適切な環境で安置してもらうこと」、それだけです。
高崎市内で24時間対応している葬儀社に電話し、「安置をお願いしたい」と伝えるだけで、プロのスタッフが動き始めます。
費用の話も、葬儀の形式も、火葬の日程も、すべては安置が確保された後に、落ち着いて考えられます。
まず一本の電話を。
それが、今夜あなたにできる最善の行動です。
参考リンク
高崎市公式ウェブサイト:https://www.city.takasaki.gunma.jp
国民生活センター(葬儀トラブル相談):https://www.kokusen.go.jp
消費者庁(葬儀・墓に関する消費者情報):https://www.caa.go.jp
よりそいホットライン(24時間無料相談):https://comarigoto.jp
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